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2020-02

「架橋」第7号 あとがき

    あ と が き

△在日朝鮮人作家を読む会が発足したのは一九七七年暮れで、その例会がことしの八月で一〇〇回に達した。途中、講演集会や猪飼野訪問、望年会などがはさまっているが、基本は゛在日朝鮮人によって書かれた本を読む”という行為である。小説、詩といった文学作品にかぎらず、手記、評論、ルポなども含まれる。世代的にも一世のものから二・三世のものまで多岐にわたっている。近年、活発に展開されている在日朝鮮人の思想・生き方を読むという側面も強い。日本人が在日朝鮮人ときちんと付き合っていくうえで、「在日」の生き方と思想を正確に認識することは、非常に大切だと思う。
△読む会では、望年会の折にちょっとした余興を行なっている。その年一年間に取り上げたテキストの人気投票である。以下にその結果を紹介する。
 一九八三年。金蒼生『わたしの猪飼野』と竹田青嗣『〈在日〉という根拠』が票を分け合って同点トップ。三位が金石範『火山島』で四位は高史明『少年の闇』李恢成『サハリンへの旅』が同票。
 一九八四年。一位=鐘真『見果てぬ夢』雑感ノート・二(『架橋』5)、二位=劉竜子「夏」(同)、三位=金時鐘『光州詩片』、四位=李正子歌集『鳳仙花のうた』、五位=金賛汀『抵抗詩人・尹東柱の死』と飯尾憲士『隻眼の人』。
 一九八五年。一位=尹東柱『空と風と星と詩』、二位=磯貝治良「イルボネ・チャンビョク」(『架橋』6)、三位=李起昇『ゼロはん』、四位=宗秋月詩集『猪飼野・女・愛・うた』、五位=金泰生『旅人伝説』と鐘真『見果てぬ夢』雑感ノート・三(『架橋』6)
 以上であるが、これらの結果から「読む会」の゛傾向”を判断できるかどうかは、保証の限りにあらず! です。さて、ことしはいかがなりましょうか。
△『架橋』7をお届けします。執筆者の顔ぶれが前号と変りばえせず、ちょっと淋しい気もしますが、それはそれで、この雑誌の現状ということになりましょうか。ただし、目下、鋭意創造中の何人かの仲間がおり、読む会の積み重ねからまだまだ豊富な作品が生まれてきそうなので、全然、悲観はしていません。
△日本社会の現状、そして在日朝鮮人と日本人を結ぶ今日のありようを見ると、「読む会」の仕事はまだまだこれからの感が深くします。読者のみなさん、ふだん着のままで会へどうぞ、『架橋』へどうぞ。                           (貝)

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磯貝治良

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